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再審で無罪判決を勝ち取った西山美香さん(2020 年3 月31 日、大津地裁)

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「お前がやった証拠がある。認めろ」。ある日突然、警察に連れて行かれ、やってもいない罪を責められる。テレビドラマのような話が、現実に起こっています。ドラマと異なるのは、冤罪が晴れるまで途方もない時間がかかること。名張事件の奥西勝さんは、裁判のやり直しを求め、54年間も無実を訴え続けましたが、死刑囚のまま獄中で亡くなりました。私たちは、当事者と家族が地獄の苦しみを味わう冤罪の犠牲者を救援するために、裁判で無罪判決を勝ちとるための支援運動をしています。

無実の人が無罪にならない――

そんな不条理は許せない

メンツで再審を妨害する検察

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 親族のウソの供述で人殺しの共犯者とされ、懲役10 年を受刑した原口アヤ子さん。裁判では、計三度の再審開始決定が出されましたが、そのたびに検察が不服申し立てをして抵抗し、上級審で再審が取り消されました。

 事件から41 年がたち、今年93 歳になる原口さん。「私は生き返りたい。人殺しの汚名を着たままでは、死んだも同然だ」と叫ぶ原口さんの声を、裁判官と検察官は真摯に受け止めるべきです。(大崎事件)

警察の捏造証拠が明らかに

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「娘の嫁ぎ先をガタガタするぞ」──刑事の脅迫に心が折れた阪原弘さん。やっていない殺人を自白させられ無期懲役刑が確定。受刑中に75 歳で亡くなりました。

 再審を求める裁判の中で、警察が作った捜査報告書が、写真の順序を入れ替えねつ造したものであることが判明。妻と3人の子が裁判を引き継ぎ、2018 年、大津地裁は再審開始を決定。大阪高裁で審理が続いています。(日野町事件)

再審取消しで再び死刑台へ

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 一家4人刺殺の犯人とされ死刑囚となった袴田巖さん。2014年に再審と刑の執行停止が認められ、約47 年半ぶりに袴田さんは死刑囚監房から解放されました。長年の拘置と死の恐怖によって拘禁症による精神障害を患っていますが、元の生活を取り戻しました。

 ところが、東京高裁が地裁の再審決定を取り消す決定。もし最高裁が追認すれば、袴田さんは再び死刑台に連れ戻されることになります。人の命をもてあそぶ裁判に世界中から非難の声が届いています。(袴田事件)

なぜ、冤罪がおきるのか

警察の自白強要

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多くの事件で警察の強引な取調べでウソの「自白」をさせられ、それが有罪判決の有力になっています。今市事件の勝又さんは、約4カ月間、232時間に及ぶ取調べの中で暴力を振るわれ、人格を否定する取調べで自白させられています。

捜査官の筋書きに沿う自白強要が認められた湖東記念病院の再審無罪判決

検察の証拠隠し

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事件に関するあらゆる証拠を持っているのは検察です。しかし検察は、裁判で有罪とするのに有利な証拠だけを出して、無罪の証拠は隠したり、ときに証拠の捏造まで行います。目の前の被告人が無実であることを知りながら有罪を求刑する、そんな不正義を検察官は平然とおこなっています。

松橋事件で検察が隠し持っていたシャツ。作られた自白調書では燃やして破棄したことになっていた。

裁判所の科学無視

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裁判官は心証が有罪方向に傾くと、事実や証拠を見て見ぬ振りをして判断をします。科学的な鑑定が出ていても、自らの勝手な推論を持ち出して、何が何でも有罪にしようとします。名張毒ぶどう酒事件は、歯形鑑定が偽造されたものであることを認めながら、有罪判決を出しています。

名張事件の歯形鑑定。一致しているように見えるが、実際は倍率を調整したものだった。

冤罪をなくすため、

こんな活動をしています。

署名行動

裁判官が証拠に基づく公正な裁判をおこなうよう、無言の傍聴者として裁判を監視します。

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​裁判所要請

裁判官が公正な判決を出すよう、裁判所に対して申し入れをおこなっています。

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宣伝行動

街頭で市民に事件のおかしさを訴え、世論で裁判所を包囲します。

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現地調査

事件の現場を検証し、検察の起訴状の通りの事件が起こりえるのか、実験なども交えながら検証します。

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お問い合わせ

千葉刑務所 守大助 

 仙台高裁の不当決定への怒りは消えません。あのようなとんでもない判断がいつまで許されるのでしょうか。患者さんの血液検査を私たちがどうやって調べられるのでしょう。鑑定データを全て開示していない中で、どうやって同じ方法で実験できるのでしょう。いったい裁判所というのは何を考えているのか?本件での鑑定は証言だけど、具体的な物証は何も提出されていません。裁判所は一度も証拠開示を認めていません。まったくアンフェアです。こんな裁判が公正なのですか。

 私は看護師として一日でも早く社会復帰したいんです。誰が何を言おうと絶対に筋弛緩剤を混入していません。両親は毎日ただ私の救出のために人生を送っています。二人が元気でいるうちに、この高い塀の中から出る手助けをお願いします。2019年もどうかお力を貸してください。
(支援者に宛てた手紙より)

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​一日も早く、社会へ

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